仙骨座りになっている高齢者のキネステ的座りなおし(昨日動画撮ってたけど補足)

ということで、70代腰痛の介護士さんでもオッケーかも!!と言っていただいた昨日のキネステ体験会での実践。

ひとつめは、ベッド上での頭方向への移動。
ふたつめは、椅子に座っているうちにずるずる滑ってしまって、いわゆる仙骨座りになっている高齢者の座り直し、でした。

現在やっている方法は、ひとつめは、体の下に横から手を入れるとか敷いてあるタオルを引くとかして、力ずくで頭方向に移動させます。
ふたつめは、座っている人の後ろに立って胸郭の横辺りから両手を前に回し、座っている人の腕を左右が重なるように持って、座っている人を前傾姿勢にさせて椅子の上での支持基底面を狭くしておいて、12の3!でうしろに引っぱって移動させます。

このうち、ひとつめは説明が多く複雑になるので、ふたつめについて説明します(ちなみに、ひとつめの説明が多く複雑になる理由も、きちんとキネステで説明できます)。

ふたつめの、椅子の上での後方移動。
移動する前に、やらねばならないことがあります。
それは、椅子の上で仙骨座りになっている人を、きちんと「座位」にすることです。
ぶっちゃけ、ずるずるきちゃってる仙骨座りは、「座位」じゃないんです(じゃあ何か知りたい人は、体験会かコースで聞いてください)。
座位というのは、主に坐骨で重さを支持面に流している状態のことです。今座っている方は、椅子の上で後ろにずるずる倒れてみて欲しいのですが、ずるずるきちゃうと重さが流れている場所は、坐骨ではなくなります(だから仙骨座りって言うんですね、多分)。
ということで、体を起こして、坐骨で重さを支えている状態になってもらいます。
そのあと、いよいよ背中側に移動するのですが、人を動かすには、まず自分から。
とりあえず、自分で背中側に移動してみましょう。

ずるずる姿勢を直して坐骨で重さを支えるように座りなおしたので、椅子の上にあるからだのパーツで重さがかかっているのは左右の坐骨、あとは床に足の裏が付いていたら、床の上にある両足にも、坐骨ほどではありませんが、重さがかかっていると思います。
体のパーツのうちで、今メインの重さがかかっている坐骨は左右にあります。おそらく割りと均等に重さがかかっていると思いますが、ちょっと傾いたりして右か左のどちらかに重さを多めにかけるようにして、片方を軽くしてください。
更に、軽くしたいほうの足で床をまっすぐ方向に踏むと、そちらの坐骨がもっと上がりやすいですよ。
で、坐骨が動かすのが大変じゃないくらい軽くなったら、そちら側の坐骨を、出来る範囲で、背中側に移動します。
このときは、
さっき踏んだ足の踏む力の方向を変えて、坐骨が後ろに動きやすいようにしてもいいし、
足はまっすぐに踏んだままで、浮いているほうのお知りを後ろに開店するつもりで、体をひねってみてもいいですね。
で、坐骨が移動したら、上げたままにしておくと疲れるので、移動先の椅子の座面に降ろします。
ちょっと斜めになっていると思うので、今やっていないほうに、やったほうと同じことをしてみましょう。
うまくすると、ちょっと背中側に下がれます。
もっと背中側に行きたい人は、何回か繰り返します。

・・・というのを、人にやるには。
自分で動かすやり方を踏まえたうえで、動かすときに抑えないといけないポイントがいくつか出てきます。
キネステティク・クラシックでは、そのポイントをハウツーではなく、「概念」という考え方で学びます。
ハウツーではなくて、考え方を学ぶから、応用ができるのです。
また、コースの中では、「動きを言葉にする」という練習をしていきます。
上に書いた説明は底まで細かくないのですが、動画を撮らないと分からないようなことも、とても細かく説明すれば、動きを言葉に変換して相手に伝えることが出来ます。
いわば、動きという生ものを言葉という形に冷凍して相手に届け、相手の中で言葉を解凍して動きとすることができるのですね。
このことの価値は、特に普段動きを生業としているような方には、納得していただけるのではないかと思います。

上で書いた椅子の座りなおし、文字で読んでも分からないなーというかたは、ぜひ体験会へ。
今なら体験会よりちょっとお手軽な、「この動きをどうしたらいいの?」というのをやってみる、30分3000円セッションも行っています。
お問い合わせ・質問・お申し込みなどは、こちらのページからどうぞ。


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