身体のデザイン(機能は形)2・方向付ける頭・・・?の話

身体のデザインと動きの話、その2。
その1の骨盤の話はこちらから。

アレクサンダーテクニーク、というワークがあります。少し通っていたことがあり(長すぎる中休みなう)、アレクサンダーでよく言われる、動くときは頭が身体の先に行く、ということは、いちおう知っていました。
で、先日、アレクサンダーのレッスンを受けてるかたと組んで相手をガイドするというのをやったのですが、頭の方向付けをやってるときに、ふと疑問がわきました。

・・・なんか、頭が先に行ってくれなーい。

なんでだろう、と考えて気づいたのが、頭の動きの角度(っていうのかな)のこと。
ここでまた実験です。頭の動き方の実験。興味のある方はご一緒に。首を動かすので、やってみる方は注意しながらでお願い致します(自分で自分にやるのがお勧め)

1 立って、自分の頭をガイドして動く、というのをやってみます。
ここでは頭を横に向けて、体が頭についていってそちらを向くようにリードしてみましょう。
とりあえず、横を向いてもらいたいので、次のようにしてみます。
手を、手と同側の耳の後ろに当てます。その手を体の長いほうの軸(立っているときは垂直軸ですかね)に90度に回転するよう動かして、頭を横に向かせようとします。頭が限界まで回りきる前に、体は頭に付いていこうとしましょう(うむ、表現が微妙)

どうでしょう、からださん。頭についていきたくなりましたか?

ここで実験その2。
まず、床に仰向けに寝ます。そして首を左右に転がしてみます。首が痛くならない程度の幅と速度で転がしてください。ここで、頭と胸郭、それをつなぐ首の角度の関係を確認。

首、体の長い軸と90度に回ってます?

次に、座るか立つかします。重力に対して体幹が垂直になれば良いので、立ってても座ってても良いです。ここで床で寝てやったのと同じことをします(完全に同じことはできないかと思いますが、同じっぽいことをしてみます)。ここでまた、頭と胸郭、それをつなぐ首の角度の関係を確認します。

なんか違いましたか?

首の構造上、頭は90度に回りません(すごーくやわらかくても回らないはず)。
とくに、動かしたときの幅の端では、自然な動きに逆らわなければ、あごが胸郭に近づくような方向に向かいます。ですが、床に仰向けの状態だと、その感じ方が少し違ってきます。頭と胸郭の背中側が床に接しているので、その方向への動きに制限があるからです(それでも動きの幅いっぱいに転がすとあごは胸に近くなりますが)
つまり、90度横にガイドするのは、自分でやっている自然な動きとは違う、外力による人為的な動きです。自分で動くのとは違う動きで動かされるとき、人はその動きについてはいきません。ついていったとしても、それによって自分の動きを誘発されることはありません。だって、普段やってない、不自然な動きだからです。

・・・ということで、頭が先に行ってくれなかったんですね。骨盤のときと同じように、頭の少し後ろからカーブにそって転がすように横を向いてもらえば、からだもそちらに行く気になってくれます。エサレンのセッションでの頭の転がし方と同じですね。それをプチ・ロングストロークっぽく胸郭から続くストロークで転がされて頭の先にすーっと抜けたりされると、もうどうにでもしてと~という至福の時間が訪れるわけですね(あ、想像だけでよだれが)

しかし、こんなちっさなことで!
ちょっとした方向付けくらいの、ちっさなことで!!
人は、動きたくなったり、動かしに逆らいたくなったり、するんですよね・・・。

そんな少しの違いが大違いな話は、また次回に続きます。

ともだちだいじ

モデル・ともだちだいじな頭部(元旦の読売新聞より)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です