学校の先生と、ダンス(フラとか)の先生に知ってほしいこと(自分の身体リテラシーを上げよう・その4)

身体リテラシーの話、正座の件で一旦終わろうと思っていたのですが、もうひとつの過伸展で困ったことのケースがたまったので、書くことにします。

猿手、猿腕と言われる身体の状態があります。
手のひらを上にして両腕をくっつけると、肘から下に隙間が出来ずに、ぴったりくっつくことで、女性に多いです。
私も猿手なんですが、「やわらかいんだったら、いいんじゃない?」と、言われたりするのですが。

猿手の「腕をまっすぐ」は、まっすぐにならないんですよ。

近くに猿手さんが居たらやってみてもらってください。多分外側にちょっと逃げて、斜めに見えるはず。
でも、猿手の体感的には、それが「まっすぐ」なんですよ!!!
キネステ用語で言うと、キネステティク感覚(動きの感覚)と視覚の間に齟齬が出来ていることになります。

これを書こうと思ったのはケースがたまったからなんですが、どんなのかというと「学校で手を挙げたらふざけないでまっすぐ挙げなさいといわれた」というのや「フラや集団でのダンスを踊るとき完全に伸ばすと周りの人と違う角度になってしまうので猿手は一手間多くなって苦労する」というのや「ブリッジをするとき安定しない」というのを、いろんな人から聞いたのです(ほぼ女性)。
これ、言ってくれた方々は自分で分かっていたか、人が集まって話をしていて誰かに教えられたかという場だったので、そうなんだ!そうなのよ、で済んだのですが。
これを知らない誰かが、「ちゃんとやれ」と言う側だったら。
で、言われるほうが、子どもだったら。
猿手なんだからしょうがないのに、

「やっても、やっても、できるようにならない。
ちゃんと、まじめに取り組んでいるのに、ふざけるな!と怒られる」

・・・という体験を、させられることになります。
個性尊重の時代とかいいながら、猿手と言う個性は、完全に無視です。

ということで、猿手には自然にしてたら出来ないことがある!猿手以外にも、身体の個性でやってもできないことがあるんだよおおおふざけてないよ、ということを、知ってる人が増えてほしいなと思います(ちなみに、とあるダンスの先生は、猿腕なのでみんなで踊るときにまっすぐに見えるように慣れるまではすごく努力した、お猿さんは二倍大変、と話してくれました)。
以上、猿手ファシリテーターからのお願いでした。

 


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