キネクラ相談室 その5、失敗例? 電車の中でのリュックの扱い方

数日来、キネクラ相談室の困ったこと募集と、過去の実例を投稿しております。
投稿をみると、うまくいかなかった例はないのかとお思いでしょう。あります。しかしうまくいかなかった例は探求のチャンスでもあります。失敗こそがおいしいのですというのが、キネクラネオの良いところです。

でも、それでは面白く(?)ありませんよね。
ブログ上で自説を述べて反論を頂いて勉強になった例がありますので、再掲して分析します。

混んでる電車でリュックを抱っこしてマナーを守ってると思ってる方へ

これは、リュックを前に回すだけで混雑の解決になると思わないでね、という内容です。
リュックがあるのは胸のマスです。前に回しても胸のマスにあるのは変わりありません。
胸のマスはボリュームのあるマスなので、可能なら脚のマスのあたりに提げるか、足元に置くか、網棚に上げちゃうかした方が混雑緩和に協力できるんじゃないですかという内容です。
ここで匿名の方から反論コメントを頂きました。
主なご指摘は三つです。

・前に回すと視認できるので後ろにあるのと前にあるのは同じではない。
・足元に置くとどこかに行ってしまうかもしれないので悪手。
・前にあるとスマホをいじる際の台になる。痴漢冤罪も防げる。

これを読んで感じたのは、一律に「このケースではこうしましょう」と言うことの害です。

二つ目が一番顕著なのですが、これはリュックを背負う人が誰かという点で変わって来ます。
匿名の方は三つ目のご指摘からも推測できる様に、おそらく男性です。そしてある背の高い方でしょう。なぜなら私はリュックを手に下げると底が床に付くのです。どこかに行ったりしませんし、重さをずっと持つことにもなりません(リュックの底は汚れるかも)。
誰が、という点を省いた事で結果がこれだけ違うので、相談室の事例も「こうやって解決しました」とは書いていません。状況によっては全く役に立たないどころかやらなきゃよかった「悪手」になるかもしれないからです(実際に、身長が高くない女性からは賛同の声を複数頂きました)。

三つ目は特性と行動の違いで結果が変わる例です。
匿名の方は男性ですが私は女性なので痴漢冤罪についてまで考えが及んでいませんでした。また、私は混雑が酷い電車でスマホをいじる趣味は無いので台は要りません。電車にのる時間も十分程度ですし、駅ごとに乗降客の流れに乗って降りるので正味もっと短いのでスマホを見る暇があるのはすいた電車の時だけです。

一番目は匿名氏は感覚について語っています。私はマスとツナギの観点から説明しますと書いており、その面からしか説明していません。見る角度が違うと違って見える例です。実際のケーススタディでは複数の角度から考えますので、電車リュック問題ももう少し汎用性の高いものになったかもしれません。

……というのが個別事例を紹介して失敗した例ですが、こういう事は日常でもやりがちです。
あなたの快適は、私の快適ではない可能性があります。
「どうしたらいいかな?」をオーダーメイドで考えられる動きの道具、キネステティク・クラシック ネオ。

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