体圧分散の寝具なのに、横向きで寝ていたらくるぶしが床ずれっぽくなったんです。という話を、今週数回聞きました。お一人はご自分のこと、あとの方はお仕事先でとか訪問先でそういう方がいらっしゃる、とかです。
これ、キネステの講座だと最後の方にやる内容じゃないんですかみたいな話ですが、講座でやることはそんな簡単にブログ読んで終わるようなことなんかじゃないんで、対症療法を書いちゃいます。
でも、対症療法なんで。対症療法で気が済む方は次の段落まで、そうじゃないかたは最後まで読んでください。
体圧分散する寝具なのに、横向きで寝ていたらくるぶしが床ずれっぽくなった。
これ、寝て起きるまで動きませんというような方でなければ、起きにくいです。
たとえば子どもとかだと、そういう姿勢で寝始めても起きるまでに布団の上で一回転していたりするので、床ずれっぽくなどなる暇がありません。
で、横向きだけど崩れた横向きの人も、そこまで起こらないかもです(見た感じでは)。
崩れてない横向きって言うのも変ですが、足をきっちり重ねて寝ている人について、床ずれっぽくなってますみたいな話をよく聞きます。
ここまで読んでお分かりかもしれませんが、とりあえず、きっちり足を重ねるのをやめましょう。
足を重ねるってことは、下の足に上の足の重さも乗っかっているってことですよ。
重くしておいて動かなかったら、下はずーーーっと重いままです。
そんなに重くしといて体圧分散って、まさに矛盾。意味無いです。
足が重なっていたら、ばらばらにしましょう(そのあとどうした方が楽かは略)。
はい、見事な対症療法ですね(そうでもないか)。
読むと「なんだ、そんなこと」ですが、目の前の方が片方の外くるぶしだけ床ずれっぽくなっていると聞いて、足を重ねて寝ていませんかと聞ける人がどのくらい居るでしょう。少なくとも私がお会いした方とその方のケアをしているお医者さん、看護師さん、ヘルパーさん、理学療法士さん、ケアマネさん、介護福祉士さんは、そうじゃなかったみたいでした(または、何かの理由があって、そのままにしていたか)。
というように、講座に来て得られるのはノウハウや技術じゃなくて、自分や人の動きについて、何か困った時どうしたらもっと楽になれるのかを、自分で考えられる自分(になれるかもしれないこと)です。
私も、施術やなんかの学習は、たくさんやりました。詳細はここには書きませんが、どれも、素晴らしいです。素晴らしいと思ったからやったんですから当然ですが。
でも、キネステで身体の知識を道具として使うことを学んだあとは、他の何がどんなに素晴らしくても、自分の身体について注意を向けるための学習と訓練をしないと、結局全部対症療法なんだなと思います。
新しいものを付け加えるのではなく、生まれる前から持っていて、今現在持っているものを、どうやって使うかを見直してみませんか。
体験会でお待ちしています(いきなりコースでもいいんですよ!)。
田村さんへ
クラニオバイオダイナミクスでご一緒した村上です。
対症療法ではないという言葉に反応しました。
クラニオバイオダイナミクスを取得している田村さんは、対症療法を望む世間様から二歩も三歩もぬけでていますね。世の中にはまだまだ知らない療法があったのですね。
村上さん、ご無沙汰しております!お元気ですか?コメント、ありがとうございます。キネステティク・クラシックは、厳密に言うと療法ではありません。身体や動きについての言語化です。キネステを学んだことで、クラニオでやっていること、起こることも、ある程度まで(肉体の領域まで)は、言語化できるようになりました。
知識と体験を経て、お会いした参加者さんやクライアントさんに言語化を提供できる機会を持つことは、ある意味では療法にもなりうるのだと最近は感じています。人間って興味深いですね。