月に一回、自治体の敬老マッサージを担当させてもらっております。
敬老マッサージ、ずいぶん前の手帳の「これがやりたいリスト」に書いてあったことなんです。毎月、叶ってラッキーと思いながらやらせていただいています。
おなじみの方も、おなじみでは無い方もいて、他所の施術者さんとも交流できてほんとに楽しいです。
そんな中、タイトルのような、施術者あるあるに遭遇することが多いのも、不特定多数の方が来る敬老マッサージならでは(普段訪問が中心なので、特定少数の方に定期的に伺うことが多いもので)。
親切心が豊富な方への、マッサージ。
親切心って何かというとですね、
・マッサージのために手を持ち上げようとすると上げてくれる
・足首を回しますと言うと回してくれる
・枕をはずそうとすると頭を上げてくれる
以下、同様なことが続く。
一応、「何もしないで楽に横になっていてくださいね~」とは、言ってあります(それも随所で)。
みなさん。
あなたのその親切は、そのコリを作っている一端ですよ、多分。
施術的に言うと、筋肉が緊張している状態で触れても、緊張してるんで、緊張しています。何言ってるか分からないと思うんで具体的に言うと、足首を回すとしますね。私が人の足首を回させてもらうときは、ゆっくり、回る限界ぎりぎりの最大限に回します。ところが、ご自分で回すと、速さがゆっくりにならないし、限界まで回しません。ゆっくりでなく回す範囲が狭い状態を前提とした緊張が既にある状態で、他者が回そうとすると、単なる闘いになります。なので、何度かお願いしても回してくれるときは、ゆっくり最大は諦めます。これ、人がやらないとなかなかできない状態なので、もったいないと思うのですが、無理なものは無理なので、仕方ない。そのとき可能な次善の策でいいやということにします(またはそこに行くまでに寝てて貰う)。
残念ながら、これだといつもの緊張は残ったままです。
もうひとつ、施術的なことでもあり一般的な話でも話でもあることとして、
やらなくてもいいときに
やらなくてもいいことをすることで
緊張を手放せない状態が普通になってしまう
ということが起こることがあります。
手を持ち上げられそうになったら持ち上げる、足首を回されそうになったら回す、枕をはずされそうになったら頭を持ち上げる(これは頭を落とされたら怖いから無意識かもしれませんが ← 頭の件についてはまた別の話があるんでそれはまたいつか)。
それは本当に親切なんでしょうか・・・
ということを言い出すと長くなるので、また今度。またはキネステに来ていただくと、いやというほどその辺のキネステティク感覚関連体験を味わっていただけます。
ということで、マッサージ、指圧などを受けるときは、キネステティク感覚の学びとして人に委ねる練習をしていると思って、何もしないために受けてみても良いのではないかと思います。
ただし、その際は信用できる施術者であるかどうかは見てからにしてくださいね~、中には着たときより人を悪くする人も居ないではないので(一応、国家試験を通った人は大丈夫な可能性が高いです)。