「キネステティク・クラシックのパーソナルレベルって、何をするの?」の続き、少し間が開きました。
今日はユニット3についてです(概要はこちら、ユニット1はこちら、ユニット2はこちら)。
キネステティク・クラシックのユニット3では、動きの要素と人の動きのパターンについて、「時間・空間・力」と「押し/引き」、「パラレルな動き/スパイラルな動き」という概念を取り上げます。
ユニット3でこの内容を取り上げる目的は、
ユニット2で体験した、重さが動くときには体のどんな仕組みが関わってくるのかを踏まえた上で、動きを構成する要素についてという観点と、動きが組み合わされてどのようなパターンとして現れるかという観点から、総合的・多角的に体験することです。
「時間・空間・力」では、
・動きを作る三つの要素である時間と空間と力とはなにか
・三つの要素それぞれの、動きの主体による内側の側面と、環境からもたらされる外側の側面、内側と外側の二つの側面の関連
・三つの要素の相関関係
を、体験を通して学びます。
たとえば、今居るところからどこかに行くという、おなじ活動をしていても、
・時間厳守で○時までに行かないといけない
・同行者が急いで焦っている
・通る道の歩道が狭く、草が茂っていて見通しが悪く、車道の交通量が多い
・観光用として整備されている遊歩道で道幅が広く見通しも良い
・疲労で力が出せない
・筋肉痛があって動くと痛む
・初めて行く場所で緊張している
・毎日通っている慣れた道である
・・・などによって、動き方は違ってきます。
そういうことを時間・空間・力三つの要素で考えてみたりします。
「押し/引き」では、
動きの要素の中にもある「力」を、性質で分けた「押し」と「引き」の側面から体験し、実際の動きの中にどう現れるかを見ていきます。
また、文化的な面からの押し引き、習慣としての押し引きなども見ていきます。
たとえば、何かを刃物で切るとき、
・向こう側に押して切っていますか?
・手前に引いて切っていますか?
押しと引きなんて、普段してる??と思うかもしれませんが、日常生活でもそんな風に無意識に押したり引いたりしているんですよ~。
「パラレルな動きのパターンとスパイラルな動きのパターン」では、
日常生活での動きを、パラレル(平行)とスパイラル(螺旋)のパターンから見て、それらがどんな性質で、どんな風に現れてきて、どんなときに使われるのかを見ていきます。
パラレルとスパイラルって、どんな動き?というと、椅子取りゲームでめっちゃ急いでるときに椅子に座るときって、
椅子に向かって走っていって→
椅子の座面に手を付いて→
その手を軸にして回って→
座りませんか?
それが、パラレルな動きの例です。
それに対して、面接とかで椅子に座るときって、
椅子の前まで歩いていって→
椅子に背を向けるように向きなおして→
(面接だったらお辞儀をして、座って良いといわれたら→)
そこで、おもむろに座る。
というのは、パラレルな動きの例です。
椅子取りゲームの例が分かりにくい場合は、子供が本気で椅子取りしてるとこを見に行ってください。たいていの場合、ほとんど椅子に飛び込んで椅子を握り締めてからお尻のせてます。
・・・いまいち例がよく無い気もしますが、そのような動きのパターンについて、体験しながら実感していきます。
椅子取りゲームはしませんが、上記のようなこと、ユニット3では、やっていきます。
ということで、「キネステティク・クラシックって、どんなことするの?」を読むだけでなく体験したくなった方は、ぜひ秋葉原での講習にお越しください。
最新の予定はこちらから、
ご希望日があるかた、ご質問がある方は、こちらからお問い合わせください。
ここで毎度おなじみの、注:
キネステティク・クラシックでは、扱う概念の内容は他の団体のキネステと同じなのですが、順番が少し変えてあります。
これは、長年日本でのキネステ普及に尽力されてきた澤口先生と中本里美さんが、日本人に理解しやすい学習の順序があるのでは?と伝え方を再検討し、現時点で一番分かりやすいのではないかという形にされたためです。
他の所で学ばれてからキネステティク・クラシックに参加すると「?」となるかもしれませんが、動いてみたらすぐ分かります、自然に動きの理解が進む順番です~(^^)