怪談・動物は動くもの(何もさせないことは生きる力を奪うこと)

何もしたくない。
だらだらしていたい。
大金持ちになったら、毎日だらだらして何もしないんだ。

そんなことを考えたことがありませんか。ありますよね。
私はあります。
そうなるとどうなるか、知ってますか。
これから限りなく実話に近い怪談をします。

あるお金持ちの人が居ました。
年をとって、ある高齢者施設に入りました。
そこはお金持ちが来るところです。
手厚いのが売りです。
その人は、そこに来る前には秘書とかお手伝いさんとか部下とかに囲まれていたんですね(家族は居なかった)。
なにもしないことが、その人の権力やステータスの象徴でした。
なので、介護をしてくれる職員さんに、言いました。
「私に何もさせないことが、君たちの仕事だ。」
費用がかかる手厚い施設です。
ご要望にはお答えします。
その人には、できるだけ、何もさせないようにしました。
あれを持って来い、横を向かせろ、座らせろ、テレビをつけろ、テレビを消せ。
ご希望のことで手伝えることは、すべて手伝います。
で、どうなったと思いますか。
ご本人のご要望の結果、何もさせない人ではなく、やろうとしても何も出来ない人が出来上がりました。

動物は、動くものです。
動くように出来ています。
動くように出来ているものを動かさないことは、機能低下につながります。
大きく動いていなくても、生きている限り、小さく動いています。
呼吸も、代謝も、心拍も、動きですから(細胞の中とか、ミクロに見ればもっと小さい動きもありますね)。
大きな動きを全くしないと、小さな動きがしにくくなります。

動くことは、誰かの仕事ではないんです。
誰かに動いてもらっても、たとえ自分の身体を動かしてもらっても、自分の動きと全く同じことにはなりません。
生き物は物では有りません。
生き物には生き物としての適切な扱い方があります。
どんなにお金持ちになっても、出来ないことが増えても、できることがあれば、自分の身体を動かして自分でしましょう。
それが生き物としての健全な姿です。

元気なときのように動けない、小さい力しか出せなくなった。
そんなときは、キネステティク・クラシックを使うという知恵が、動くためのヒントになりますよ。
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